SLiM とは "Simple Login Manager" の略のようです。
タイトルどおりでそんなにお勧めできませんが、GDMやKDMじゃないものを使いたい方は試してみませんか。
ちなみに私はテーマいじってをこんなふうにしています。
●特徴
- ・F1キーで使用するデスクトップ環境を選択できる。しかしキーボードレイアウトや言語は指定できない。
- ・テーマに対応。テーマはごく簡単な構造。
とにかくシンプルです。
以下、Ubuntu 9.10 Karmic Koala での導入、基本的な設定方法を記述します。
ページを改めてもうちょっと便利な(.dmrcを読書きして前回の指定をデフォルトにする)変更方法を書くつもりです。
( 追加しました。SLiMのデフォルトを前回と同じにする )
●パッケージの導入
なぜかKarmicのリポジトリにはslimが存在しません。jauntyやlucidにはあります。
仕方がないのでUbuntu Packages SearchのSearch package directoriesで検索します。
検索結果をたどって http://packages.ubuntu.com/lucid/slim
の下の方にダウンロード用のリンクがあるので環境にあわせてamd64かi386用のdebを入手します。
以下はi386用を前提にしてます。(amd64は使ったことがありません。)
依存しているパッケージは
libc6 (>= 2.4), libgcc1 (>= 1:4.1.1), libjpeg62, libpam0g (>= 0.99.7.1), libpng12-0 (>= 1.2.13-4), libstdc++6 (>= 4.1.1), libx11-6, libxft2 (>> 2.1.1), libxmu6, debconf (>= 1.2.9) ,debconf-2.0だけなので、すんなりインストールできると思います。
sudo dpkg -i slim_1.3.1-4_i386.debで手動インストールします。途中で使用するディスプレイマネージャを選択するようになっているのでslimの方を選択します。
ついでにログイン画面のキャプチャが取れるようにscrotを導入します。
sudo apt-get install scrot
●設定 (/etc/slim.conf の編集)
使用のために編集が必要なする項目はsessionsです。
デフォルトでは
sessions default,startxfce4,openbox,ion3,icewm,wmaker,blackbox,awesomeとなっていますが
sessions default,gnome,startxfce4,startlxdeのように編集します。基本的に/usr/share/xsessions/*.desktop のExcec= で指定されたコマンドを記述できますが、gnome-session -f のように引数がついているものは指定できません。
仕方がないので中に gnome-session -f を記述したシェルスクリプトを/usr/bin/ に作成し、そのファイル名を指定します。
また、なぜか/usr/share/gdm/guest-session/Xsessionや/usr/bin/openbox-gnome-sessionは起動できませんでした。
テーマは/usr/share/slim/themes/ の下にあります。
初期状態ではdebian-moreblue,debian-moreblue-orbit,defaultの3つが存在します。
http://slim.berlios.de/themes01.php からテーマを取得したらこの下に入れます。
設定ファイル内のcurrent_themeで使用するテーマを指定します。
初期状態では current_theme debian-moreblue-orbit になっています。
ログイン画面のスクリーンショットを取得したい場合は
# Executed when pressing F11 (requires imagemagick) screenshot_cmd screenshot_cmd scrot /tmp/slim.pngを
# Executed when pressing F11 (requires imagemagick) screenshot_cmd scrot /tmp/slim-%F-%H%M%S.pngに変更します。コメントのimagemagickは関係なさそうです。(開発者の使用しているディストリビューションではscrotがimagemagickのパッケージに含まれているのでしょうか?)
-%F-%H%M%S を追加して一度のログインで複数枚のショットが取れるようにしています。
ファイルは所有者rootです(何せログインする前ですから)。 /tmp はスティキービットが立っているのでsudoできないユーザは消せません。これが気になる場合はディレクトリを適当に変えてください。
●操作方法
F1でデスクトップ環境の選択、F11でスクリーンショットの取得ができます。
F1を押さない場合、defaultを選択した場合は/etc/alternatives/x-session-manager のリンク先が起動されます。
もう少し詳しく説明すると、/etc/slim.confのlogin_cmdがあとはユーザ名を入れてEnter,パスワードを入れてEnterです。認証が失敗した時のリアクションが特にないのがちょっと不親切です。
exec /bin/bash -login /etc/X11/Xsession %session
になっているので %session が指定されていなかったりwhichでフルパスが取得できないと/etc/X11/Xsession.d/50x11-common_determine-startupで/usr/bin/x-session-manager が起動されます。
/usr/bin/x-session-manager は /etc/alternatives/x-session-manager のシンボリックリンクです。
(ホームディレクトリに.xinitrcや.xserverrcがあるとそちらが優先されるようです。)
シャットダウンを行いたい場合はユーザ名をhalt、再起動の場合はrebootにしてrootのパスワードを入力するとシャットダウン、再起動ができます。
(gnomeやxfce4にログインしていれば、終了時にシャットダウンや再起動を選ぶことでrootパスワードを知らなくてもシャットダウン、再起動ができます。)
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